かつて「関西の四天王」として活躍した“団塊世代プロ”の一人、吉川一雄プロが、ゴルフ でもまだまだ若い連中に負けたくない! と張り切る団塊世代ゴルファーの皆様にお贈りす るレッスンコラムです。
―― (インタビュアー)吉川プロも60歳を過ぎ、これまでのゴルフから、年齢に応じたゴル フに変わってきたでしょうネ。
吉川プロ(以下プロ) あちこち弱ってきてますから(笑)
―― そこで団塊の世代や、それに近い世代のゴルファーに、トシとったらこんなことをした らいい、というアドバイスをお願いしたいのです。
プロ そういうことならまかせてもらいましょか。ボクなりにいろいろやってきたことがあるから。
プロ トシを取ったなぁ、と一番感じるのは飛距離ダウンですよネ。 飛距離を何とかしたいと思うでしょ、誰でも。
―― そうでしょうねぇ。日頃から鍛えているならまだしも、この世代の多くは、体にいいことは何もやっていないからパワーが衰えて飛距離が落ちる。 それがツライと思うのですよネ。
プロ 飛距離ダウンをカバーする一番の方法は、クラブを替えること。 つまり力が落ちた分、非力でも振り切れる易しいクラブに替える。これが一番簡単。 しかし、それで終わるとレッスンになりませんから、クラブのアドバイスは後にして、スイング的なことから始めましょ。
プロ ボクも経験あることですが、飛ばんようになったらスイングが速くなってくるんです。
プロ はい。飛距離が落ちた分、ヘッドを速く振って飛ばしたいと思うため、あわててうとうとしてしまいます。速いスイングをすると、リズムが速くなる。そしたら崩れる・・・。こういうことです。
―― それ、たしかにあります。で、あわてるのはどこらへんからですか。
プロ バックスイングからですネ。バックスイングがゆっくりで、トップから速くなるのならまだマシなんです。ところが、バックスイングからずっと速くなるからリズムが崩れる。 タイミングが合わなくなって、逆に飛ばないし、ミスショットも出る・・・。
プロ リズムが速くなると、ダウンスイングで体が先行してヘッドが遅れる。 それでインパクトでフェースが開き、ふつうはスライスになることが多い。
―― ヘッドが遅れるのはヘッドスピードも出ない、と。
―― すると結論を言えば、飛距離が落ちたからといって、あわててスイングするのはリズム が崩れミスショットの元。まったくの逆効果だということですか。
プロ だから、飛距離が落ちてきた団塊世代は、あわててスイングしたらダメなんです。 ではどうしたらいいか。それは次回からのお楽しみといきましょう。
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